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カードローン

カードローン

カードローン(Card Loan)とは、銀行及び協同組織金融機関が行う資金の貸付け(ローン)の一つである。

銀行又は協同組織金融機関(以下「金融機関」と総称)が発行するカードを利用するローンである。カードを利用して予め契約した貸出枠の範囲でCD・ATMを通じて資金を借り入れることができる。ATM・CDについては、金融機関が設置するもののほか、金融機関が提携する金融機関が設置するものを利用することができる。
尚、カードを用いずにインターネットバンキングなどを利用してローン口座から普通預金口座への振替で資金を貸し付ける形態のみのローンもあるが、これはネットローンやネットキャッシングなどと呼ばれ、カードローンとは異なる。
個人向けのカードローンは、担保を必要としない無担保型と、不動産や有価証券などを担保とする有担保型に大別される。いずれも用途は原則として自由であるが、事業資金として利用することはできない(事業資金として利用することができる個人事業主向けのカードローンを別に設けている金融機関もある)。
カードローンで利用するカードは、金融機関の普通預金口座のキャッシュカードを利用することができるものと、専用のカードが別途発行されるものに大別される。後者の場合は、金融機関に預金口座を開設していない場合でも利用することができる。
カードローンは、金融機関が指定する者(以下「保証会社」)が保証(機関保証)するため、保証人は不要であるが、申込の際は金融機関及び保証会社の両社が審査を行うこととなる。また、審査の結果、保証会社の保証が受けられない場合は、カードローンを利用することはできない。
万が一、延滞や貸倒が発生した場合は、保証会社が金融機関へ代位弁済し、保証会社が債務者へ債権回収することとなるので、この場合、保証会社から直接借入れて延滞したものと同等の取立てに遭うこととなる可能性もある。
定職に就いていない者(フリーター、学生・生徒、専業主婦など)は、金融機関に相当の定期預金などの取引がないと信用上発行が難しいとされるが、貸金業者が保証するカードローンでは近年、申込基準が緩和されている。
返済方法は、多くの場合リボルビング払で完済(借入残高が0円)となるまで、毎月の約定返済日に口座自動振替で返済していく形となるが、資金に余裕が有ればATMで直接カードローン口座へ入金したり、リモートバンキングで自名義の普通預金等から振替することも可能である。
有担保型カードローンは1980年代から2000年代前半にかけて都市銀行が取り扱ってきたが、不動産担保評価額の減少(担保割れ)などが頻発するようになったため新規募集はされなくなり一時途絶えたが、2005年頃に三井住友信託銀行の旧中央三井信託銀行店舗で「α-Style」の名称で有担保カードローンの取扱を開始している。(不動産担保融資は一部の銀行や抵当証券系ノンバンクで証書貸付に限って継続されている状況にある。
個人(個人事業主を除く)向けの主なカードローンは、次表の通りである(新規の申込を受け付けているものに限る)。ただし、有担保型のカードローンを除く。
かつては銀行で融資を断られた人が消費者金融(サラ金・街金)やクレジット会社でお金を借りるのが普通だったが、2010年の改正貸金業法で消費者金融(サラ金・街金)やクレジット会社は年収の1/3を超える融資ができなくなり、消費者金融(サラ金・街金)やクレジット会社で融資を断られた人が改正貸金業対象外の銀行カードローンを利用し、その結果、銀行カードローンが原因の多重債務や自己破産が増加し大きな社会問題となっている。
カードローンは金融機関にとっては高収益の商品であり、しかもリスクが基本的にゼロ(貸し倒れによる損失は保証会社=多くが消費者金融やクレジット会社が負う)であるため、超低金利・マイナス金利が常態化して以来、貸出額は急速に増大している。しかし、カードローンは貸金業法の規制を受けないことから、過剰融資に陥りやすく、カードローンによる自己破産は増加の一途を辿っている。
こうした問題の指摘を受け、2016年10月12日、日本弁護士連合会は「銀行等による過剰貸付の防止を求める意見書」を内閣総理大臣、内閣府特命担当大臣(金融)、衆参両議院議長、全国銀行協会会長宛に提出した。これを契機として、2017年に入ると、各種メディアによるカードローン問題の報道が相次いでいる。
2017年9月1日、金融庁はメガバンク、地方銀行などに9月から立ち入り検査をする旨を発表した。同日、利用者側からの情報収集を目的に「カードローンホットライン」を
開設した。

郵便局

郵便局

郵便局(ゆうびんきょく、英:post office)とは、郵便サービスを提供するための、その利用者向けの施設・組織のこと。

郵便局とは、郵便のサービスを提供するための、その利用者向けの施設および組織のことである。各郵便局は、郵便という大きなシステムの中でも特に利用者と直接に接する部分を担っており、より具体的に言うと、郵便物の受領、集配(担当区域内に設置されているポスト群を巡って郵便物を集めること、および担当区域内の住宅や店舗や事務所 等に郵便物を届けること)を行っている。
国によっては、郵便局が上記の(純粋な)郵便以外の業務を行っている場合がある。
例えば国によっては郵便と電話は同一の行政組織が担当している場合があり、いわゆる郵便局が、電話に関する窓口も同時に担っている場合がある(フランスやフランスの海外県など)。フランスでは郵便サービスを担っている国の行政機関はもともと(PTT。「郵便・電信・電話」)という名称の機関で、それらを等しく担ってきた歴史があり、名称がLa Posteと短く変更された後も基本的には変わっておらずどれも行っており、その結果、各郵便局もそれらを扱っている。フランスのLa Poste内には公衆電話がいくつも設置されており、電話関連の事務手続きも行っている。また郵便物ではない荷物等の受領・配送等の運送事業の窓口になっている国(日本など)。旅券の発券を委託されている国(アメリカ合衆国)。銀行窓口機能や保険窓口機能を併せ持った特殊な例もある(日本、台湾、フランスなど)。
アメリカにおける郵便局事業は公共企業体であるThe United States Postal Service(U.S.P.S)が行っており、貯金事務や簡易保険事務などは行っておらず、純粋に郵便事業が中核であるので、各郵便局もほぼ純粋に郵便サービスを提供している。
1516年にヘンリー8世によって王室郵便(ロイヤルメール)が設立された事に起源を発する。1635年には王室郵便の利用を一般公開する旨、チャールズ国王が布告した。しかし、当時は受取人後払いであったため、不払いなどが多発していたという。1830年代に入るとローランド・ヒルが郵便改革案を提唱し、1840年改革案が議会を通過すると切手の創設や全国均一払いなどの特徴を持つ近代郵便が誕生した。1850年代にはポストが創設された。これらの手法が世界に広まったのが近代郵便システムである。これらの経緯からイギリスにおいての郵便事業は、1700年代以降350年以上に渡り国営のロイヤルメール(Royal Mail)の独占が続いていたが、2000年に政府 100%所有の特殊会社。2001年に郵政公社から英国政府100%出資の株式会社となり、2002年には公社の称号から「ロイヤルメールグループ」に名称変更し、数十社を展開、主に窓口事業や郵便貯金事務などを行うポスト・オフィス(Post Office)と国際小包配送を行うパーセルフォース(Parcel Force)が実務の中核を担っていた。郵政事業参入の自由化が2005年に行われ、ドイツ・ポストやUKメールなどの新規参入が相次いでいるので、各郵便局もそうした業務を行っている。)2011年に郵便サービス法にてロイヤルメールの完全民営化が決定すると、ポスト・オフィスはポスト・オフィス・リミテッド として分離され、パーセルフォース も別会社として三社分離された。ポスト・オフィス・リミテッドは、現時点も政府100%保有の国営である。
ドイツにおいての郵便事業は民間会社であるドイツポスト(DeutschePostAG)が主に扱っている。1995年、それまで国営の連邦郵便公社が行っていた郵便、電話、貯金の事業をそれぞれドイツテレコム、ドイツ・ポストバンク、そしてドイツポストに分割、株式会社として民営化したことに由来する。
オランダにおいては、民間会社であるTPGPOSTが郵便事業を行っている。TPGPOSTは全額民間資本であり、他ヨーロッパ諸国のように政府資本を一切入れていないところに特徴がある。
中国において、郵便事業は2007年に監督官庁の国家郵政局と、実質的経営を行う中国郵政集団公司に組織分割された。また2006年に郵政事業と通信事業が分割され、都市部においては郵便集配と電報を行う「郵政局」(小規模な局は「郵局」と呼称)ならびに各地の通信会社に事業分割された。ただし局によっては、現在でも郵便・貯金・電話・新聞などの販売を同拠点で扱っているケースも見られる。なお、貯金は2007年に中国郵政儲蓄銀行として独立している。
台湾における郵便事業は、中華民国政府が出資する中華郵政(中華郵政股有限公司)が行っており、かつて中華郵政は中華民国交通部郵政総局であったが組織改革によって2003年1月1日に公共企業に改組し、交通部が100%出資する国営公司となったので、民間では「郵局(郵便局)」と通称される。事業内容は郵便事業および郵便貯金事業。なお、2007年から2008年にかけて一時期「台湾郵政」と呼称していた。
大韓民国では産業通商資源部が郵便、預金(貯金という用語は使用していない)、郵便局保険(簡易保険に相当)を取り扱っており、預金や保険は取り扱わないが、水協(日本の漁協に相当)、農協、信用組合を含むすべての金融機関と電算網がつながっている。なお、別定郵便局(:ピョルジョンウチェグッ。別に定めたという意味。日本の「特定郵便局」に相当するようなもの)がある。
日本において「郵便局」と称するものは、歴史的には、逓信省、郵政省、総務省郵政事業庁、日本郵政公社と続いた国の機関であり、2007年10月1日の郵政民営化から2012年9月30日までは郵便局株式会社の事業所、2012年10月1日以降は日本郵便株式会社の事業所である。
2018年6月30日時点で全国に24,024の郵便局(分室、簡易郵便局を含める)がある。
郵政民営化以前の郵便局は、以下のように区別された。
また、集配業務の有無により、普通郵便局と特定郵便局は次のように分けられた。簡易郵便局は窓口業務のみを扱う。
郵政民営化後は、集配業務および時間外窓口についてはすべて郵便事業株式会社の事業となり、郵便局を運営する郵便局株式会社からは切り離された。また郵便局内にあるATMについてもゆうちょ銀行の管理となった。したがって郵便局の規模の大小に関係なく郵便局は主として窓口業務のみとなり、郵便局の区別は現在では「直営郵便局」「簡易郵便局」の2種類に区別される。郵便局の業務の約9割が委託(郵便・貯金・保険)である。2012年10月1日付で郵便局株式会社が郵便事業株式会社を吸収合併し、日本郵便株式会社が発足したため、郵便業務が自前業務となり、貯金・保険が受託業務の中心となった。
日本の郵政事業は時代とともにその事業主体がさまざまに移り変わり、その変遷とともにそれらの根拠法が示す郵便局なるものの定義や設置趣旨なども多少異なっている。
郵政省設置法では国家行政組織法にもとづき、いわゆる郵政事業を一体的に遂行する責任を負う唯一の政府機関として郵政省が設置された。郵政省設置法に基づき、郵便局は郵政省の事務の一部を分掌する地方支分部局の一つとされ、その名称、管轄区域、所掌事務及び内部組織は、郵政大臣が定めることとされた(廃止前の郵政省設置法第6条)。
郵政省が廃止され、同時に総務省が置かれると、あらたに郵政事業をおこなう総務省の外局として郵政事業庁が設置された。郵政事業庁設置法においても、郵便局は郵政事業庁におかれる地方支分部局の一つとされ、郵政事業庁の所掌事務のうち、現業事務の全部又は一部を分掌するものとされた。また、その名称、位置、管轄区域、所掌事務及び内部組織は、総務省令に委ねられることとされた(廃止前の郵政事業庁設置法第11条)。
プログラム法である中央省庁等改革基本法に基づき日本郵政公社法が定められ、日本郵政公社が郵政事業を実施する国営の新たな公社として発足した後は、郵便局の設置主体も公社に移った。日本郵政公社法では、郵便局を、総務省令で定めるところにより、あまねく全国に設置しなければならないものとして定めており、その省令を定めるに当たっては、地域住民の利便の確保について配慮することとされている(日本郵政公社法第20条)。日本郵政公社は、同法の施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とすることとされている。
なお、2006年9月以降、集配郵便局の削減(無集配局化)や、集配センター・配達センターに細分化された(参考)。この体制をもって2007年10月1日の民営化・分社化を迎えた。
郵政民営化法により、2007年10月1日をもって日本郵政公社は解散し、日本郵政株式会社(持株会社)・郵便事業株式会社(郵便集配)・ゆうちょ銀行(貯金)・かんぽ生命保険(生命保険)・郵便局株式会社に、郵政3事業が分割承継された(以上、「日本郵政グループ」)。郵便窓口業務及び郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務を引き継ぐものとして、郵便局株式会社が設立される。郵便局株式会社法では、会社の営業所であって、郵便窓口業務を行うものであればすべて郵便局であると定義しており、また、営むことができる郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務として、銀行業及び生命保険業の代理業務が例示されている。同法における郵便局の設置基準としては、「総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない」と規定されており、日本郵政公社法に規定する「地域住民の利便の確保についての配慮」とは文言上異なる規定がなされている(郵便局株式会社法第五条)。
後述の通り2012年10月1日に郵便局会社と郵便事業会社が統合されるまでの5年間、集配業務は郵便局の事業では無かったにも関わらず従来通り郵便局の事業と誤解する利用者や、マスコミなどでの紹介ですら郵便事業の集配担当者を「郵便局員」として紹介する誤用が散見されており、集配担当者が同じグループ内とはいえ他社を騙ることになることを承知で、自身をあえて「郵便局(の者)です」と名乗らざるを得ない事例も存在していた。
2012年10月1日付で、郵便局株式会社が郵便事業株式会社を吸収合併し日本郵便株式会社となり、郵便局の定義も「会社の営業所であって、郵便窓口業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務を行うもの」とされた(日本郵便株式会社法)。したがって、同法上の定義では、「○○郵便局」という名称であっても、銀行窓口・保険窓口業務を行っていない場合(ゆうちょ銀行併設局や郵便専門局など)は法律上の郵便局では無いとされる。合併後、郵便局は日本郵便株式会社の店舗となり、従来郵便事業の支店・集配センターだった拠点も原則「郵便局」となった。これに伴い、郵便局と同一名称の支店名を持つ、郵便局とは別立地の郵便事業の支店については名称変更が行われた(郵便事業大阪支店→大阪北郵便局、郵便事業博多支店→博多北郵便局など)。郵便局名と違う名称だが同一地に所在するケースなどは、民営化前の名称に戻る形となる(郵便事業宇佐四日市支店→(大分県の)四日市郵便局、など)。郵便局とは別立地となっている一部の郵便事業支店や集配センターについては「分室」の扱いとなり、「○○郵便局郵便分室」・「××郵便局集配分室」となった拠点もある。これらとは別に、郵便事業丹波支店のように、新たに同一名称の郵便局が発生したケースもある(郵便事業丹波支店→(兵庫県の)丹波郵便局、元からある(京都府の)丹波郵便局、のケースなど)。
郵便局の基本業務は、郵便窓口業務であるが、その中でも特に重要な業務が郵便物の配達である。担当区域内宛ての郵便物一つ一つの為に、一軒一軒の家の前まで出向き家ごとに位置や形状が異なる郵便受けの入り口に入れてゆく… という膨大な作業を行う。
なお、エリアによっては郵便に加えてゆうちょの業務を行っていたり、かんぽ生命保険の業務を行っている例もある。
ひとつひとつの郵便局が、郵便窓口業務以外に何をしているか、あるいはしていないか、ということについては、郵便局ごとに異なるため、ここでは煩雑になりすぎるので細かくは解説しない。各郵便局の入口と、日本郵便株式会社の公式ウェブサイトで個々の郵便局の業務内容が説明されている。
民営化以降特徴的なのは、グループ外の商品を受託販売するようになったことがあげられる。自動車保険、変額年金保険、医療保険、がん保険、法人向け生命保険である。取扱は現在、おおむね1000局以下と限定的である。
民営化以降、封筒などの文具を郵便局で取り扱うことができるようになった。また極少数の郵便局では、直営コンビニエンスストア(JPローソン)を併設営業している。
国体・博覧会会場などに設けられる臨時出張所や、自衛隊の艦船内などに開設される船内郵便局などもある。
富士山頂郵便局(静岡県富士宮市)や上高地局(長野県松本市)などは、開設が季節限定ではあっても設置自体が「常設」のため、定期開設局と呼ばれる。郵便窓口業務のみを行う。
トラックの荷台部やマイクロバスの車内に郵便局の設備を設置し、駐車して郵便局業務を行う例がある。。郵便局が閉鎖された地域を定期的に巡回したり、東日本大震災などの災害で郵便局が被災し機能しなくなった地域に設置したりしている例がある。
農業協同組合・漁業協同組合や地方の事業者、地域住民が受託する郵便局を、郵便局の歴史的経緯から「簡易郵便局」と称することもある(郵便局名の末尾が「簡易郵便局」となっているものが該当する)。
1990年代の一時期「シティポスト」と称し、都市部の百貨店・地下街・旅行代理店内にカウンターのみの郵便局窓口を設けることが流行したものの、民営化前にその多くが廃止されている。分類としては簡易郵便局の一種であった。
1970年代までは、旧逓信省での電話業務の経緯から、農林漁村の郵便局で日本電信電話公社(電電公社)の業務に属する電話交換業務(磁石手動式)や電報受託業務も行う局もあり、日本電信電話株式会社(NTT)発足までは、電話関連事務を電電公社の受託で行う局もあった。
郵便局の下部に属する「分室」や「出張所」「臨時出張所」「郵便集配所」も存在する。
分室は窓口分室(例:岡山中央局天満屋内分室、北浜郵便局高等裁判所内分室、成田郵便局空港第1旅客ビル内分室、同第2ビル内分室)、集配(郵便)分室(例:陸前高田局郵便分室、新宿北局落合長崎分室(現存せず)、六日町局塩沢集配分室、和歌山中央局川辺集配分室、海南局野上集配分室)、作業分室(例:荻窪局ゆうパックセンター分室、帯広局分室、仙台東局若林分室、新東京局羽田分室、新大阪局南港分室)、ゆうゆう窓口分室(例:銀座局JPタワー内分室、晴海局京橋分室、富山南局富山駅前分室)や私書箱分室(例:渋谷局新大宗ビル内分室、新宿局新宿NSビル内分室、同新宿モノリス内分室、同新宿住友ビル内分室)などに分かれる(なおこの〇〇分室という区別は郵趣家が名付けたもので日本郵便が付けたものではない)。窓口分室は基本的に小規模な局舎だが、かつての名古屋中央局名古屋駅前分室のように、元々中央郵便局だった局舎を流用したために大規模なものもある。
分室は固有の取扱局番号を持たず、属する郵便局の取扱局番号の後ろにアルファベット1文字を付して区別する(6桁の局所コードの場合は、1の位が0以外の数字の拠点が分室となる)。郵便日付印には本局名と並んで分室名が入る。これらは郵便局より下位であっても一応独立した局所としての地位を示すものである。(ただし一般客を相手にしない作業分室や私書箱分室は分室名を省略した日付印を使用するところもある。)
郵政民営化以前、集配普通郵便局が集配業務を廃止した場合、特定郵便局へ局種改定することが多かったが、郵政民営化直前になって分室化する例が増えた。これは、分室の方が営業時間・取扱事務を柔軟に設定できることや、郵政民営化に向けた郵便局削減圧力への対応とされている。
2007年7月30日、全国の貯金を扱う分室のうち、過半数の親局が変更された。これは分室の親局は大規模な郵便局が多く、それらの局の貯金課はゆうちょ銀行の直営店となるところが多いのであるが、ゆうちょ銀行は分室を設置しないため、郵便局株式会社が郵便貯金を扱う郵便局に親局を変更する必要があるためである。このとき分室名の変更を伴うことがあった。特に「貯金事務センター内」等の、日本郵政公社の施設名を冠した分室名は、多くが地名を使った分室名に変更された(名古屋中央局貯金事務センター内分室は存続)。また、無集配普通郵便局化された分室もあった。郵便しか扱わない分室は親局の変更はなかった。また、民営化後も郵便局会社が貯金を扱うことになる郵便局の分室も、今回の親局の変更はなかった。なお、これに伴う親局が変更された拠点のうち、後に分室での貯金取扱いを取り止めた拠点については、親局を元に戻した所も一部であった(ATMは、店舗外扱いとして存続させたケースを含むが、通常払込や硬貨入出金は取り止めとなった)。
2012年10月1日、日本郵便株式会社の発足に伴い、郵便局と郵便事業支店の一部については、分割前の郵便局側が親局となり、郵便事業拠点側が親局の「郵便分室」、郵便局と郵便事業の集配センターが分割された拠点の一部については、従来の郵便事業支店が親局となり、郵便局と分離された従来の集配センター側が親局の「集配分室」となった。
2007年10月1日までは、主にスーパーマーケット等に設置されたATMの正式名称であったが、同日の郵政民営化によりこれらのATMはゆうちょ銀行の支店の管理となったため、郵便局の出張所はほとんど残っていない。
臨時出張所は文字通り、臨時に設けられる郵便局である。ただし臨時出張所と名乗っていても、ほとんど常設の窓口であるものもあれば、単なるワゴンセールにすぎないものもあり、千差万別である。ワゴンセールは、駅のコンコースや大型ショッピングセンターなどでの年賀はがきなどのくじ付ハガキの販売時や、夏の花火大会や祭などのイベント時の出店などで多く見られる。2007年の郵政民営化初の年賀はがき販売では、郵便局会社と郵便事業会社がそれぞれ臨時出張所を出店し、同じ場所で局会社と事業会社が交互で出店したり、同じショッピングセンターや駅構内の違った場所(東口と西口など)で両社が出店するような光景が見られた。
臨時出張所と称しながら常設の有人窓口を有する出張所があった。過去には日本橋局・東急百貨店内出張所(ポスタルショップ日本橋)、KDDビル内局・アネックス出張所(現在は出張所跡に本局が移転)、岡山中央局・天満屋内出張所(ポスタルショップ桃太郎)(現在は岡山東局・天満屋内分室)、岡山中央局・岡山市役所内出張所(市役所ポスタルショップ)(現在は岡山東局・岡山市役所内分室)、仙台駅内局・仙台駅東口出張所が存在した。
またかつて平野局(大阪市)や奈良西局(奈良市)、尼崎北局(尼崎市)、布施局(東大阪市)では、普通郵便局改築に当たっての仮局舎を「臨時出張所」と称していた(1992年当時)。
離島の集配局を無集配化した際に、継承先が内地の局だった場合に、継承先の局の出先となる作業拠点として離島側に設置された拠点で、郵便事業時代は担当支店の集配所と位置付けられ、日本郵便となった現在は集配局の郵便集配所と称している(新東京局小笠原郵便集配所など)。

スルガ銀行

スルガ銀行

スルガ銀行株式会社(スルガぎんこう、英称:”Suruga Bank Ltd.”)は、静岡県沼津市に本店を置き静岡県・神奈川県を主たる営業エリアとする日本の地方銀行である。

実店舗は五大都市圏でも展開しており、ネットバンキングでは全国展開している。沼津市の指定金融機関。
1887年(明治20年)に岡野喜太郎が結成した共同社を前身として、1895年(明治28年)に設立された。「スルガ銀行」の表記は、同行の商号が株式会社駿河銀行であった1990年(平成2年)から使用し、2004年(平成16年)に正式に商号とした。
ネットバンキングへの着目や他業態との提携など、耳目を引く個性的な営業戦略を次々と打ち出し、ネット支店を開設した2000年(平成12年)前後には、株価が一時2,590円とバブル期をはるかに超える高値で取引されたが、2018年に1兆円を超える不適切融資が発覚すると、株価は620円まで下がりストップ安となった。
静岡県は本店並びに県庁内を含めて66店、神奈川県は県庁内を含めて36店ある。本店所在県ではない神奈川県の営業基盤は、第二次世界大戦前からのものである。進出都道府県数は12。
一方愛知県は名古屋市の1店のみ有し、静岡県と隣接する豊橋市からは撤退。地盤の静岡県、神奈川県以外の店舗は法人営業中心であったが、ネット支店を展開し始めた2000年(平成12年)より個人用住宅ローン(主に不動産販売会社と提携したもの)の相談・手続窓口「ドリームプラザ」を併設するようになり、埼玉県大宮市(現:さいたま市大宮区)に東京支店大宮出張所を新設する形で関東地方北部へ進出。
その後、2008年(平成20年)5月に北海道札幌市、同年8月に福岡県福岡市、同年10月1日に宮城県仙台市、2009年(平成21年)4月21日に京都府京都市、2012年(平成24年)5月22日には広島県広島市に出店。地方銀行ながら日本五大都市圏全てに進出し、北海道から九州まで四国を除く日本の全ての地方に店舗を構えた。なお、これらドリームプラザ併設店舗は、住宅ローン業務を中心としたものでほとんどが空中店舗であるものの併設の支店、出張所では通常の銀行業務を扱い、ATMも設置している。
特にインターネットバンキングに力を入れており、多くの企業と提携しネット支店を開設している。
VISAデビットと日本版のJ-Debitの2種類の即時決済が可能なカード(デビットカード)であり、また2007年(平成19年)2月15日以降に発行されたカードは、ICキャッシュカードとしても利用可能。
その後、生体認証(指静脈)キャッシュカードも発行された。
家に置いているキャッシュカードの盗難対策、不正利用対策機能で、ALSOK(綜合警備保障株式会社)のホームセキュリティに連動し、キャッシュカードを使用不能にする。
掌の静脈による生体認証で本人確認を行う。次のような商品に利用されている。
写真は、海老名支店の駐車場内に停車している車両。
鉄道模型やロードバイク、一眼レフカメラなど、各種の高額商品の購入資金として使える特化型のローンを取り扱っている。
スルガ銀行は、1980年代にリテール融資に特化した現在の業務形態にシフト。不動産向けローンでは、建物の耐久年数を大幅に超える長期融資など、他行が及び腰となるような、投資用物件への融資メニューも積極的に展開し、大手行では最短でも2週間かかる審査を5営業日で終わらせるなど、迅速な審査にも定評があり、森信親金融庁長官から、他行に先駆けてニッチな分野を開拓し、収益を上げている例として賞賛されるほどの成果を上げた。
こうした投資向け不動産に対する融資が地方銀行の新たなビジネスモデルとして脚光を浴びる中、スルガ銀行は、2014年以降、急成長していたスマートデイズとその投資家に対する融資に傾倒するようになる。
スマートデイズは2012年設立のシェアハウスであり、タレントのベッキーをCMに起用し、敷金・礼金不要の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を中心に、首都圏で約900棟のシェアハウスを展開していた。「『家賃0円・空室有』でも儲かる不動産投資」との触れ込みで、個人投資家らに購入させたシェアハウスを一括で借り上げ、家賃を入居状況に関わらず保証する「サブリース」の形態を取っており、投資家オーナーは約700名に上った。その大半が銀行で多額の融資を受けて、長期の賃料収入を保証され、返せると踏んで、1棟あたり数千万円から数億円の割高な価格で物件を購入していた。
しかし、入居率が低迷し、2017年10月以降、水道光熱費の滞りが発生、オーナーに保証した家賃を減額し、2018年1月には完全に家賃の支払いがなくなった。そして、同年4月に民事再生法の適用を申請した。
事業破綻を受け、シェアハウス投資家の大半が融資の返済が困難となったことを受けて、被害弁護団が設立され、スルガ銀行に全容解明と金銭消費貸借契約(融資契約)の撤回を要求したが、スルガ銀行は「答えられない」と回答。弁護団長の河合弘之は、「スマートデイズとスルガ銀行が組み、被害を受けたという事件の本質を認めない。銀行としての責任に全く欠ける対応」と非難した。
スマートデイズは、セミナー等を通じて集めた、シェアハウスオーナーに関心を持つ会社員らにメーンバンクであるスルガ銀行での融資を勧め、提出させた通帳の写しの預金残高が少なかった場合には、写しを改竄するなどの手口で、貯蓄や所得を水増しした上で、投資家にスルガ銀行の横浜市内の支店を通じて、融資を受けさせていた。金融庁は、スルガ銀行の審査体制の問題だけでなく、通帳の写し改竄などの過程でスルガ銀行側も結託していた可能性を指摘している。
金融庁は、2018年3月16日、スルガ銀行に対して報告徴求命令を出し、実態の解明、報告を命じた。
さらに続けて、金融庁は、同行役員がシェアハウス融資の過程で、不正行為に関与していた可能性があるとして、同行への緊急立ち入り調査を開始した。
朝日新聞は、地方の投資用マンションを一棟買いする別の不動産業者が絡む融資案件でも、預金額や年収の水増しなどの不正が発覚したと報じている。
2018年5月15日、スルガ銀行により中村直人弁護士を委員長とする第三者委員会が設置された。
同日、スルガ銀行が横浜東口支店、渋谷支店、二子玉川支店を対象とした社内調査の結果を公表。「かぼちゃの馬車」を含むシェアハウス向け融資が2,035億円(顧客数1,258名)に上ることを明らかにした。しかし、東京商工リサーチの独自調査によって、これら3支店とは別に、川崎支店が行った、株式会社ガヤルドが展開するミニアパート「テラス」向けのサブリースに対する約1億5,000万円の融資も発覚しており、さらに膨らむ可能性がある。ガヤルドは2003年6月設立の注文住宅やマンション分譲会社であり、代金を支払ったにもかかわらず、工事がストップする事例が相次いで発生。代表者や従業員も行方をくらませた。
また、融資書類の改竄に関しては「相当数の社員が不正を認識していた可能性がある」ことを認めた。
9月7日、第三者委員会の報告書が公表され、「かぼちゃの馬車」関連に限らず、役員が不正融資に関与していた事例が多数あり、常態化していた実態が明らかとなる。仲介の不動産会社と結託して預金通帳の改竄などに手を染めていた他、融資の見返りとしてキャバクラなどで接待を受けていた事例が報告された。販売会社が物件販売価格を市場価格よりも割高に設定していることを知りながら融資を行うなどの実態も報告された。①融資を受けるオーナーの自己資金の水増し、②投資物件の価値を高くみせかける収益計画の偽装、③虚偽の売買契約書の作成等の不正はシェアハウス融資だけでなく不動産投資向け融資全般に「蔓延していた」ことや、多数の行員や支店長、役員が関与していたことが報告されたことを受け、岡野光喜会長兼CEO、米山明広社長ら3人の代表取締役を含む役員5名が退任し、有国三知男取締役が社長に就任する人事が発表。有国が記者会見において謝罪したが、30年以上トップに君臨し、報告書において「最も責任が重い」と指摘された岡野は姿を見せなかった。
報告書では、上司に首をつかまれて壁に押し当てられたり、営業目標が達成できない際に2時間以上立たされ同僚の前で給与額を言われたりするなどのパワーハラスメントが横行していた実態が報告され、有国は不衛生な労働環境に問題があったことを認めた。また、上司から「お前の家族皆殺しにしてやる」「ビルから飛び降りろ」などと恫喝されたと回答もあった。
かぼちゃの馬車問題に端を発する一連の不祥事を受けて、株価は9月6日までにピーク時の5分の1にまで下落した。
2018年8月、本店営業部の男性行員が2015年に顧客の定期預金約1.6億円を無断で解約し、自分の担当先への融資金に流用していたことが発覚。懲戒解雇処分となった。
大阪市内の不動産会社からマンションを計2億2,900万円で購入した岡山県在住の男性が、スルガ銀行から融資を受ける際、業者から家賃収入で十分に返済可能であると説明され、月約100万円を返済する内容の契約を締結。ところが、実際の収入は返済額を下回っており、男性は、当該の不動産会社がスルガ銀行に対し、家賃収入などを巡る書類を改竄した上でスルガ銀行に提出したため、実際には割高な物件を購入させられたとして、2018年に当該の不動産会社とスルガ銀行を相手取り、計約2億2,700万円の支払いを求めて大阪地方裁判所に訴訟を提起した。
スルガ銀行は創業家の関連会社に対し、使途不明金を含む融資を行なっており、その金額は数百億円に上ることが一連の不祥事を受けた調査の過程で判明した。

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