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家族

家族

本項目では家族(かぞく、独: Familie、仏: famille、英: family)について解説する。

「家族」や「family」 といった言葉には、いくつかの意味がある。
以下、辞書類の解説から紹介する。
Oxford Dictionaries では、英語の「family」に関して、大きく分けて3つの意味を挙げている。
広辞苑では「家族」の解説文としては、「夫婦の配偶関係や 親子・兄弟の血縁関係によって結ばれた親族関係を基礎にして成立する小集団」としている。
大辞泉では、「夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団」としている。
家族とは、婚姻によって結びつけられている夫婦、およびその夫婦と血縁関係のある人々で、ひとつのまとまりを形成した集団のことである。婚姻によって生じた夫婦関係、「産み、産まれる」ことによって生じた親と子という血縁関係、血縁関係(など)によって(直接、間接に)繋がっている親族関係、また養子縁組などによって出来た人間関係 等々を基礎とした小規模な共同体が、家族である。
ひとくちに「家族」や「family」と言っても、上記の辞書類の説明でも分かるように、同居していることを家族の要件に挙げている場合もあれば、そうでない場合(つまり、同居は要件でない場合)もある。
「家族」の指す範囲がかなり広くて人数が数十人以上におよぶ地域や国がある。(ちょっとした事情で)自分の子を自分の兄弟や叔父・叔母などに預けて育ててもらうといったことなどが当たり前のように頻繁に行われていて相互に人的交流があり、従兄弟でも(又従兄弟などでも)人間関係が濃厚で 互いに助け合い、広い人間関係がひとつの強い共同体として機能している国・地域もある。こうした人間関係のありかたの場合、「家族」の人数は数十人、場合によっては百人を越える規模になる。中東などはそうである。また中国でも、客家のように、ひとつの大きな(円形の)家屋に数百人の親族や夫婦が共同生活を送っていて、そこにいる大人 全員で子供の生育を見守るなど、ひとつの大きな家族として機能している場合もある。
ドイツの精神科医ホルスト・エバーハルト・リヒターはその著『病める家族―家族をめぐる神経症の症例と治療』(佑学社 1976年)において、患者の家族を以下のように類型化した。
精神科医の小此木啓吾は家族の心的問題に焦点を当てて次のように類型化している(『家族のない家庭の時代』ちくま文庫 1992年)。
キリスト教の成立とその広まりとともに、教会を介在した結婚や、聖母マリア像に象徴される育児などが教えの中核をなしていった。
「家族のきずなが強調された」、「外で働く男たちとは対照的に主婦がその暮らしの中心をなしていた。」
現在の西欧文化においても、「家族」は市民生活の中でもっとも重要なテーマとなっている。
一般に、イタリアの家庭ではマンマ(=「母ちゃん」、母親)が一家の中心に位置しており、一家の最重要人物だ、と考えられている。台所や洗濯場はマンマの「城」だと考えられており、料理は(たとえ男のほうがしたがったとしても)絶対に男には手出しさせない(男たちは、マンマの城である台所や洗濯場に自分がしゃしゃり出て入ったりしてはいけないものなのだ、と子供のころから母親や父親によって教え込まれ、そう考えている。)。イタリアでは家族は、できるだけ定期的に集い、テーブルを囲み、マンマ自慢の料理(トマト味のパスタやニョッキ 等々)を家族で堪能し、「やっぱりマンマの味は世界一だ」と家族全員で褒める。
マンマが絶対で、男たちは(夫も息子たちも)マンマには頭があがらない。たとえば、、一般の人々には恐れられている、こわもてのマフィアの男、警察のことすら恐れない男ですら、マンマのことだけは恐れている、マンマにだけは逆らえない、としばしば言われている。お嫁さんは、マンマの味(調理法、料理の味付け)を教わることで、姑と嫁の関係を結び、次世代のマンマとして息子の家庭で君臨することになる。
フランス人は、家族の人間関係の中であくまで 夫婦関係が最優先事項と考える傾向がある。たとえ夫婦となり家族となっても、男と女の関係、特に 恋愛めいた男女の心の関係をもつこと、が最重要事項と考えるのである。フランス人は、子供を家族の中心事項にはしない。あくまで夫婦を最重要とし、子供の優先順位はその下である。子供は、赤ちゃんの時点から、夫婦とは別室で寝させ、絶対に夫婦が寝ている部屋では寝させない。子供に対しては、赤ちゃんの時から、独りでいることに慣れてもらうべきで、そのほうが幸せになれる、と考えており、《個》つまり個人としてのしっかりした人格が確立することを望む。 家族の中での料理の担当者に関しては、18~19世紀のフランスでは女性がするのが当然視されていたが、近年のフランスでは(イタリアの典型的夫婦とは異なり)夫がキッチンに立って調理に参加したり、また、夫のほうが主導して料理をするような夫婦はそれなりにいる。
M・アンダーソンは「今日の社会学では、たとえば「家父長制」という概念を説明するために、『些細な事実』を集積してきて類型化してしまいがちである。しかし単一の家族制度などは現実には存在せず、どの地域でも、あるいは歴史上のどの時点でも、家族類型などは存在しない」と説いた。
エマニュエル・トッドはによって見出された家族類型というものがブリコラージュ(やっつけ仕事)であること認めつつ、完璧に一貫性ある類型体系を先験的に定義するのは不可能でもあれば無用でもあり、ほかの変数との対応関係に置くことができる形で記述するのを可能にする限りにおいて、類型化に意義があるとした。
日本では明治・大正期は、夫婦が多くの子をつくり(「子沢山」)、親たちと同居し、大家族の割合が高かったが、昭和期には夫婦とその子だけで成る核家族、小家族の割合が増えた(つまり、ある夫婦から見て夫や妻の親とは住まない割合、あるいはある夫婦から見て、孫と一緒に暮らさない割合が増えた)。その後、そうした形態の家族の様々な弊害が認識されるようになり、ひとつの家屋の1階2階に分かれて微妙な「近さ」と「距離」を保ちつつ暮らす人々も増えるなど、家族の多様化や 家族の線引きの曖昧化が進んでいる。
広辞苑では「集まってなごやかに楽しむこと」と説明されている。家族で、一緒に食事をしたり、談笑するなどして、なごやかに、楽しくすごすことである。「なごやかに」とあるように、喧嘩をしている状態や険悪な雰囲気では「家族団欒」ではないわけである。たとえば、冬には一緒に炬燵に入り、ひとつの鍋を家族でつつく、などといったイメージがある。
日本では昭和期・平成期に核家族や独身者が増え、ひとりひとりの生活リズムもバラバラになり、孤食化も進み、家族団欒が失われた。正月や彼岸には帰省して、ほんの数日間(普段はしていない)「家族団欒」を意識的に作り出そう、などということが行われるようになっている。
戦前から家族旅行は比較的裕福な市民において行われていたが、戦後の高度成長期には裾野が広がり、庶民の家庭においても家族で旅行することが定着した。社団法人日本旅行業協会が公表した統計では、『成人するまでに20回以上、つまり平均して年に1回以上家族旅行に行った人は、「我慢強い」「思いやりがある」「協調性がある」「社交的である」等、周囲とのコミュニケーションや気配りに長けている傾向が強い』という結果となっている。
一部の家族が機能不全状態にあるという意識の広まりと共に、家庭でのドメスティックバイオレンス、児童虐待などの事件がマスメディアを賑わすことが日常化している。これらの問題はどの時代にもあり、件数的には現代ではむしろ減少しているが、報道は増加している。近年は家庭内の暴力を人権問題として社会問題ととらえる傾向がある。増加する高齢者人口と在宅での高齢者看護などと共に、家族をめぐる社会問題が報道されている。
家族をめぐるメディア報道においては、現代の離婚件数が昔より増加しているかのような言論や(明治期の離婚は現代の1.5倍の件数であった)、「家族の終焉」といった、歴史的に見て適切ではない言説がなされる場合がある(参考文献:湯沢雍彦著『明治の結婚 明治の離婚―家庭内ジェンダーの原点』)。
特にフェミニズムにおいては、家父長制という概念を通して家族の歴史がたどられる。リサ・タトル(米国、1952年生)著『フェミニズム事典』(明石書店)では「家族は、家父長制と女性に対する抑圧を存続させる主要な制度である」との説明を採用している。
戦前の日本の家族は家制度に基盤をおき、地域社会はもとより国家とつながる「イエ」を形作っていた。「家制度」は「家」と「家父長制」の二つを大きな要素としていた。「イエ」という親族集団の一体的結合と継続的発展を重視し、家族の人々を「イエ」に従属する存在とみなした。家父長権の相続(家督相続)、本家・分家などの階層性、それらを対外部的にひとまとまり(ウチ)としてとらえる心性・制度であった。なお、日本では戦前から比較的小規模な核家族が最も一般的な家族形態であり、戦前の農村では大家族制度が主流であったという認識は(一部の地域を除き)誤りである。
太平洋戦争の終戦を機に民法の改正により家制度は廃止された。経済復興と給与労働者の増加により家庭は家内労働の場という側面が薄まり、家庭の教育的役割が強調されていく。
1950年代以降(高度経済成長期)の家族変動の最も顕著なものは同居親族数が減少したこと、および共同体の力の減退に伴って家族の基盤に変容が生じたこと、の二つの特徴があげられる。多数の人口が農村から都市へ移動し、兄弟の数も減った。戦後社会で育った子供たちはすでに中年から高齢にさしかかり、不況の中で社会から孤立する者が急速に増え無縁社会という言葉まで生まれた。
1980年代以降は、夫婦の共働きも一般化しつつある。それによって育児や子育てが保育園や学童クラブ、地域の野球やサッカー、スイミングスクールなどのスポーツクラブ、学習塾などに一時的に委託されることも増え、性別役割分業の見直しが進みつつある。また、高齢化社会に伴う老親の扶養の問題も深刻化してきた。
また、女性の社会進出にともない、女性が旧姓を通称として用いることが多くなってきたほか、選択的夫婦別姓制度導入などを求める声も大きくなって来ている。
家族に類する集団を作る動物もある。ある動物が次のような集団を作っている場合、それを家族と呼ぶことがある。
配偶ペアが長期にわたって維持される例はあるが、それだけを以て家族ということはない。また、単独の親が子育てする例もこれを家族と言わない。もちろん、より文学的表現でそれらをも家族という語を使う例はままある。
上記のような範囲で家族を構成する動物は鳥類に例が多い。哺乳類ではタヌキやキツネなどいくつかの例がある。いくつかの鳥類では前年の雛が巣に残って子育てを手伝う。これをヘルパーと言う。
節足動物にもかなり例がある。いわゆる社会性昆虫は実のところ一頭ないし一組の生殖個体とその子で構成されており、非常に巨大ながら家族集団である。ただしハチとアリの場合、雌が単独で巣作りをするから先の定義から外れる。シロアリは夫婦で巣作りするのでこれは家族扱いできる。他に家族的集団や親子集団を形成するものもあり、それらは社会性昆虫の進化との関連でも注目される。
家族を描いた作品は数多く存在する。その中でも映画史に残る名作や問題作として以下の4作がある。
江戸時代末期以降、日本人によって欧米語が翻訳・考案された和製熟語(和製漢語)は、明治時代前後から近代語彙の不足していた朝鮮語に多く取り入れられた。和製熟語である「家族」に相当する言葉が無かった朝鮮語に取り入れられ、現在の韓国においても家族(カジョク)と発音され使用されるに至っている。中国語においても同様に、和製熟語は中国語の近代語彙の不足を補った。多くの和製熟語と同様に「家族」も中国語として使用されている。

情報

情報

情報(じょうほう、英語: information、ラテン語: informatio インフォルマーティオー)とは、
情報とは何かという問いに、ただひとつの答えを与えることは困難である。

対応する英語の “information” は、informの名詞形であり、(心において)form(形)を与える、といった意味があり、語源としてはラテン語のinformationem(=心・精神に形を与える)、さらに語源を遡れば、ギリシャ語のeidosという語にも遡り、プラトンによるideaイデア論における用法にも遡ることができる。(→#語源)
情報という用語は、informationは歴史的に見ると哲学的な意味を継承している。が、近代では、1の意味の、事象、事物、過程、事実などの対象について知りえたこと、つまり「知らせ」の意味で広く使われてきた。20世紀、1940年代までの日常言語では、情報が諜報と近い意味と見なされ、なんらかの価値あることを知ったとき「情報を得た」といったように用いていた。《価値》と結びつけられたものを《情報》としていたわけである。
1の意味での情報は「情報を交換する」「情報を流す」「情報が漏れる」「極秘情報」などのように用いられている。
2の意味の情報は、「情報時代」「情報社会」のように用いられている。
3の意味での情報は、生体の神経系のそれや、内分泌系のホルモン情報などの生体シグナルの他にも、遺伝子に保持されているそれ、あるいは生命が生きる過程で遺伝子や細胞内に新たに書き加えられたり書きかえられたりするそれで、他にも環境中の光や音、生命に影響を与えうるあらゆるものを「情報」とみなすことができる。
情報という概念は、生命、心、知識、意味、パターン、知覚、知識表現、教育、通信、コミュニケーション、制御、等々の概念と密接に関連しているのである。
以上のように混沌とした語られかたをするものではあるがまた一方で、情報理論に依って、意味との対応付けを完全に外部化し、シンボルを並べた列であり情報量として量られるものが情報である。と、捨象してしまう考え方もまたある。これは、たとえるならば、自動車エンジンについて技術的工学的な進歩があった結果、科学的理論的にエントロピーなどといった形に理論的抽象的に整理され、逆にその理論の側から技術的工学的な側にアプローチがされるようになったものと似ている、と言えるかもしれない。しかし、「通信技術、コンピュータ、自動制御装置等々が開発されたことによって、この意味での《情報》という概念が新たに形成されたのである」などといった記述が見られることもあるようだが、『通信の数学的理論』が書かれたのは1940年代後半であり、通信こそ発展していたが「コンピュータ、自動制御装置等々が開発」よりも前のことで(最初期のコンピュータは誕生していたが、情報理論の誕生を促すような直接の関連があったとは言いにくい)、少なくとも科学史的にはそのような記述は何かを誤解しているものと思われる。
日本語の「情報」は1876年に出版された『佛國歩兵陣中要務實地演習軌典』において、仏語 renseignement (案内、情報)の訳語として「敵情を報知する」意味で用いられたのが最初である。英語intelligenceの意味での「情報」の語の使用は、外務省国際情報統括官組織や防衛省情報本部などの情報機関に、現在でも見られる。
informationの訳としては、19世紀にはまだ情報という語をあてることはされていない。たとえば、1879年刊『[ 民情一新]』で、福澤諭吉はinformationの社会的影響について論じたが、当時、日本語に対応する訳語が存在せず「[ インフォルメーション]」(59ページ最終行)と仮名書きしている。
ただしこの間ずっと、intelligenceの意味でしか使われていなかった、とする主張は事実誤認とみてよい。実際により広い意味で「情報」の語が使われている例もあり、たとえば1940年発足の組織の名前「情報局」(いわゆる内閣情報局)がある。また、戦前に現在とほぼ同様の感覚で「情報」の語が使われているのを、たとえば海野十三の作品中などに見ることができる。
詳細については、情報処理学会創立45周年記念として、同学会の学会誌『情報処理』に寄稿・掲載された、「情報という言葉を尋ねて」(1)~(3)によいまとめがある。
冒頭に説明したように、生命に関わる情報としては、神経系のそれや、内分泌系のホルモン情報(身体の中で細胞同士が、神経システムを用いずに、微量物質によっておこなっている、直にやりとりしているそれ)、遺伝子に保持されているそれ、あるいは生命が生きる過程で遺伝子や細胞内に新たに書き加えられたり書きかえられたりするそれが挙げられる。他にも環境中の光や音、生命に影響を与えうるあらゆるものを「情報」とみなすことができる。
一部の人は「情報は、生物や有機的システムへの入力」と限定的に解釈する場合がある。さらにDusenberyは入力を2つに分類して考えた。ある種の入力はその生物(例えば、食物)やシステム(例えば、エネルギー)が機能を維持するのに重要な役割を果たす。Dusenberyは著書”Sensory Ecology”(1992)の中でそのような入力を「原因入力 (causal input)」 と称した。他の入力(情報)は原因入力との関連性においてのみ重要であり、将来、いつどこで原因入力が得られるのかを予測する役に立つ。一部の情報は他の情報との関連において重要だが、最終的には原因入力との関連がなければ意味がない、という。実際、情報は通常 弱い刺激として何らかの感覚システムで検出され、エネルギー入力によって増幅されてから生物や装置にとって意味のあるものになる。例えば、植物にとって光は原因入力であることが多いが、動物にとっても情報を提供する。花の反射する特定の色の光は光合成を行うには弱すぎるが、ミツバチの視覚はその光を検出し、蜜や花粉という原因入力を見つけるのに使う。植物側から見れば、そのような情報を発信することでミツバチを引き寄せ、受粉を手伝わせるという意味がある。
1945年に提唱された「一般システム理論」は、その後、科学的・工学的な部分はシステム科学やシステム工学として広く発展し発展的解消のようになったため、以下は専ら哲学的な議論であるが、情報を「なんらかの「パターン」」だと「見なす」。パターンが別のパターンの生成・変換に影響を与える、と見なす。一般システム理論という考え方では、パターンを知覚する意識は理論に含まれておらず、パターンを評価する必要もない、と考える。例えばDNAについて見てみると、ヌクレオチドの配列は有機体の形成や発育に影響を与える。一般システム理論における《情報》はこうした用法で用いられており、意識がなくとも情報は存在する、として、システム内を(フィードバックによって)循環するパターンを情報と呼ぶことができる、と考える。
「情報」と「知識」の複雑な定義は意味的・論理的な分析が難しいが、情報から知識への変換の条件は重要なポイントであり、特にナレッジマネジメントにおいて重要である。知的労働者が調査し判断を下すとき、次のような過程を経る。
Stewart (2001) は、情報から知識への変換が現代の企業にとって価値創造と競争力の中核であり最も重要なものだ、とした。
マーシャル・マクルーハンはメディアとその文化的影響について、様々な人工物の構造を参照し、それらが人類の行動や思考様式を形成しているとした。また、そういう意味でフェロモンも「情報」だと言われることが多い。
環境と個体をふくめて情報として捉える考え方もある。
1950年代に米国の心理学者J.J.ギブソンは《アフォーダンス》という概念を提唱した。情報は人間とは別にいわば“環境世界”の側に存在しはするが、人間に知覚されることによってそこに意味や価値が与えられる、という考え方であり、《情報》の概念を理解するには《環境》と《人間》の関係を考慮することが重要であるという面から把握されたのである。
マクスウェルの悪魔という1867年ごろに考案され、20世紀にも議論が行われた思考実験に、情報が関わっている。この実験では、情報とエントロピーの直接的関係が示されている。この思考実験は長らく難問として議論の的となっていたが、1980年代に、系のエントロピーを増大させずに情報を破壊することはできない、との見解に達した。エントロピーの増大とは、一般的には熱の発生を意味する。この考え方を論理回路に適用すると、ANDゲートが発生する熱エネルギーの理論的最小値はNOTゲートのそれよりも大きいということになる(ANDゲートは2ビットを入力として1ビットを出力するため、情報が破壊されているが、NOTゲートでは単に反転させるだけで情報が破壊されていないため)。こういった理論は量子コンピュータとも関連する(可逆計算)。
量子もつれ現象によって、2つの粒子が分離して参照されていない状態で、ある種の、光速を超えて「情報」が齎される、ように見える現象がある(「相互作用」ではない)。2つの粒子が離れ、一方の粒子が観測されて量子状態が決定されたとすると、自動的に他方の粒子の量子状態も決定される(ベルの不等式の破れ)。
しかし、これを利用して情報を間接的であっても光速を越えて伝達することはできない。アリスとボブが離れた場所に居るものとし、互いにもつれの状態にある量子がそれぞれの手元にあるものとする。アリスがその量子を観測することで、ボブの手元にある量子についての情報も、アリスは得ることができる。しかしその情報にもとづいてボブが手元の量子に何かをするためには、何らかの(古典的な)方法でアリスからその情報を送ってもらう以外に手段は無い。まとめると、観測によって、何か「光速を越えた情報の伝達」のようなことが起きるわけではない。
なお、極端な(しかも、検証の可能性の無い)仮説としては、我々の宇宙・物理世界が情報的な「シミュレーション」である、といったようなものもある(デジタル物理学)。
(価値判断を除いた)情報の量的側面(情報量)については、コルモゴロフらによる確率論の確立といった背景もあるわけであるが、1948年にシャノンによって形式化され、こんにちでは「情報理論」と呼ばれている。たとえば、天気に「晴れ」「曇り」「雨」「雪」の4つの選択肢を設定した場合に、「晴れ」であることがわかれば、formula_1 = 2ビットの情報が得られたことになる、と考えるわけである。このように捉えた「情報」からは、価値的な側面が捨てられてしまっており、すでに「情報」という言葉の日常的な用法とは合致しないが、それとは別のひとつの用法を示している。
情報理論の背景には「情報通信」がある(シャノンの論文のタイトルは「通信の数学的理論」であった)。
情報という言葉が現在のように多義的に用いられるようになったのは1940年代以降の通信工学、制御工学、コンピュータ科学等の発展に負うところが大きい。
様々な分野での情報にかかわる科学的研究の結果として、情報を科学的方法論によって扱う情報科学が次第に形づくられてきたのである。
自然科学においては、物質については物質科学によって、エネルギーについてはエネルギー科学によって、科学の領域で作り出された物理法則に還元して説明できるとしばしば信じられているが、《情報》というのはそうした物質科学やエネルギー科学で扱えるものとは別の存在として(物理法則では扱えない存在として)、情報科学という別の科学で扱うべき存在とされるようになった。意味と関連のある《情報》という存在を扱う情報科学は20世紀最大の知的遺産のひとつであるとも考えられている。
情報処理用語の工業規格としては、国際規格 ISO/IEC 2382-1 およびそれと一致している日本工業規格 JIS X 0001(情報処理用語―基本用語)において、「情報」の用語定義は “Knowledge concerning objects, such as facts, events, things, processes, or ideas, including concepts, that within a certain context has a particular meaning.” つまり「事実、事象、事物、過程、着想などの対象物に関して知り得たことであって、概念を含み、一定の文脈中で特定の意味をもつもの」とされている。
法学博士白田秀彰の調査・研究によると、日本における法律・判例上における「情報」の意味はおおむね次の傾向があるとされる。
経済財としての情報には、以下のような性質がある。
記録は情報の特化した形態の1つである。記録とは、経済活動や取引の副産物として生み出され、その価値が認められて保持されている情報である。その主たる価値とは、その組織の活動の証拠としての価値だが、情報としての価値から保持されることもある。記録管理は記録の完全性を保証し、それらを必要なだけ長期間に渡って保持することを目的とする。
記録管理における国際標準として ISO 15489 がある。その中では記録を「組織または個人が法律上の義務に従って、または業務上の取引において、証拠として作成し、受け取り、維持する情報」と定義している。International Committee on Archives (ICA) は電子的記録に関する国際組織であり、記録を「何らかの活動の開始・遂行・完了の各段階において生成・収集・受信された特定の記録情報であり、十分な内容と構造を有していて、その活動の証拠となるもの」と定義している。
Beynon-Daviesは、記号および信号-記号系における情報の多面的概念を提唱した。記号自体は記号学における4つの相互依存したレベル、層、分野、すなわち語用論・意味論・統語論・Empiricsにおいて考慮される。これらの4つの層は、社会と物理世界や技術世界を接続する役目を担っている。
語用論は、通信やコミュニケーションの目的を扱う。語用論は、記号の発行と記号が使われる文脈とを接続するものである。語用論が注目するのは、コミュニケーションを行おうとする者の意図である。言い換えれば、語用論は言語と行為を結びつける。
意味論は、コミュニケーション行為によって伝達されるメッセージの意味を扱う。意味論はコミュニケーションの内容を考察する。意味論は記号の意味を研究するもので、記号と行為の関係を研究するものである。意味論は記号とそれが指す概念や指示物の関係、特に記号と人間の行為の関係を研究するものである。
統語論はメッセージを表現する際に使われる形式を扱う。統語論はコミュニケーションにおける記号体系の論理や文法を研究する分野である。統語論は記号や記号体系の内容よりも形式を研究する分野である。
Empiricsはメッセージを伝達する信号、通信媒体の物理特性についての研究である。Empiricsは通信路とその属性(例えば、音、光、電子など)を研究する分野である。
Nielsen (2008)では、辞書における記号学と情報の関係を論じている。そこで提唱された という概念は、辞書を使う際に目的の項目を見つけるのにかかるコストと、その項目に書かれている内容を理解して情報を生成するのにかかるコストを指すものである。
Shu-Kun Lin は新たに情報を「データ圧縮後のデータ全体」と定義した。

ポイント

ポイント

ポイントは、出版において使用される長さの単位である。

文字のサイズや余白の幅などの、版面の構成要素の長さを表す場合に使われる。“pt” と略記されることが多く、「ポ」と略記されることもある(例:「11ポ」)。後述するように、歴史的にポイントの定義は数種類あるが、現在は DTP アプリケーションにおいて広く使用されている DTP ポイントが一般的である。これは1pt =1/72in. (=25.4/72mm =0.3527777…mm) とされ、1981年にゼロックス社が発売した世界初のビットマップディスプレイを実装した製品である Xerox Star(ゼロックス・スター)で採用され、以後 DTP アプリケーション等において標準となった。版面のレイアウトの単位をポイントにしておくと、文字が占める量を計算しやすいというメリットがある。なお日本の活字は号数制が基本であるが、歴史上ではポイント活字も使われた時期があった。そのときは、1pt ≒0.3514mm が用いられた。
ポイントは複数の地域や時代に種々のシステムが成立したため、定義も一様でない。最も古いポイント・システムはフルニエ・ポイント (Fournier’s point) とされ、次にディドー・ポイント (Didot’s point) が1783年ごろ成立する。これら二つのシステムはフランスで誕生し、大陸で広く使われた。フルニエ・ポイントは、フルニエ (Pierre-Simon Fournier) により提案されたものである。シセロ (Cicro) 格の12分の1を基準として、ポイントを定義したのである。ディドー (Franois-Ambroise Didot) はこのフルニエのシステムを改善し、「王のインチ」(Pied de roi) と呼ばれるフランスのインチ格に、1 pt を1/72インチとして適合させた。フルニエ・ポイントにおいては、1pt ≒0.34882mm で、ディドー・ポイントでは 1pt ≒0.3759mm に相当する。
欧州大陸では主にディドーのポイント・システムが使用されていたが、英米では定まったポイント・システムは普及しなかった。アメリカで活字のサイズが統一されるのは、1886年に MS&J (Mackellar, Smiths and Jordan, Letter Founder) のジョンソン・パイカ (Johnson pica) を共通的に使用することが確認されてからである。これをアメリカン・ポイント (American point, American printers’ point) という。ジョンソン・パイカは 83picas =35cm とするもので、1pt =1/12picas ≒0.3514mm である。ジョンソン・パイカが 83picas =35cm とし、それが結局アメリカン・ポイントとして選択されたのは、サイズ体系を維持することで、活字の改鋳を極力避けるためであった。多くの有力な活字鋳造業者がジョンソン・パイカを使用していたため、アメリカン・ポイントを 1in. =6picas、1picas =12pt にしようと運動したホークスの提案は退けられたのである。アメリカン・ポイントは築地活版によって1900年代後半に紹介され、日本でも普及した。
金属活字のポイントには、アメリカン・ポイントと、ヨーロッパで使用されるディドー・ポイント、フルニエ・ポイントがある。アメリカン・ポイント(パイカ・ポイント)は約 0.3514mm で、日本の出版場面ではこちらが主に使われていた。
ちなみに現在 PC で使用されている Microsoft Word などのアプリケーションでは、一般的に DTP ポイント (1pt =1/72in. =0.3527777…mm) を採用している。DTP ポイントはアメリカン・ポイントとの近似性を持たせるために、1/72in. を採用したと考えられる。
なお上述の通り、アメリカン・ポイントは DTP ポイントと異なる。このため、小さなポイント数ならばともかく紙面全体となってくるとかなりのズレが生じることになる。ゆえにポイント基準で製作された過去の書籍を組み直す際には、当時の組版指示書をそのまま使えないことがある。
一方、TeXではこの問題を、より微細なスケールド・ポイント (scaled point, sp) を 1sp =1/2pt (=1/65,536pt) と定義して導入し、これを用いて複数のポイントを定義しなおすことによって解決している。TeXにおいてはポイントを 1pt =65,536sp =1/72.27in. (=25.4/72.27mm =0.35145980…mm) と定義してあり(TeXポイントと呼ばれる)、一方でビッグ・ポイント (big point, bp) を 1bp =65,781sp [=65,781×25.4/(2×72.27)mm =0.35277370…mm] と定義している。アメリカン・ポイントにTeXポイントを、DTP ポイントにビッグ・ポイントを対応させることで、アメリカン・ポイントと DTP ポイントとを(アメリカン・ポイントに対して 0.0170% 程度の誤差のもとで)併用することができる。
日本においてポイントと同様な場面で使われる単位に「級」(Q) というものがある (1Q =0.25mm)。級数制はメートル法をもとにしており、紙の寸法を含めて計算の利便性が良いという利点もあるが、ワープロソフトの普及などもあり、ポイントのほうがより一般ユーザーレベルで広く使われていると言える。日本語対応している DTP ソフトは級数を扱えるものがほとんどだが、“Q” で入力すると自動的に “pt” に換算して表示するという形でのみ対応しているものもある。ちなみに日本語用の TeX(pTeX) でも Q や H(歯)で文字の寸法などを指定することができる(「級」や「歯」については写真植字機の項目を参照のこと)。
また、和文用のワードプロセッサやワープロソフトで多くの場合10.5ポイントが標準である。これは活字の大きさの単位が号数であった時代、5号というサイズが公文書の本文用活字に用いられ、それが約10.5ポイントに相当することから、号数制からポイント制の移行時にもひきつづきその字の大きさが用いられていたためであった。本文の文字サイズとして可読性が良いなどの理由から、現在でも広く用いられている。なお公文書において5号活字と同様によく使われた4号活字のサイズは13.125ポイント(10.5 / 8 ポイントの10倍)に相当する。
あまり知られていないことであるが、かつて1960年代まで活版印刷によって月刊雑誌や小冊子などが発行されていた時代、8ポイントや9ポイントというサイズの活字が本文用に使われていた。5号では大きすぎ、6号では小さすぎたため、その中間のサイズで読みやすいポイント活字が使われたのである。主に9ポイントが本文、8ポイントがコラムやニュースなど補助的な記事に使われていた。すなわち雑誌編集の世界では「活字のポイント」から「写真植字の級」へ移行し、再び「DTP のポイント」という単位に戻ってきたのである。
(参考:小学館 日本百科大事典 1962年 「写真植字」山岡勤七)

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ライバルには知られたくない楽天クレジットカード審査なしの便利な使い方

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楽天クレジットカード審査なしは自分の中では世界遺産です

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内緒にしたい…楽天クレジットカード審査なしは最高のリラクゼーションです

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自分は楽天クレジットカード審査なしで良かったな~と思える7のメリット

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一般的な信販系のクレジットカードは発行するデビットカード審査に落ちるケースを徹底解説。そこで、即日発行可能なプリペイドカードです。
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